PCのv2rayNが正常に接続できており、同じ家庭内ネットワークのほかの端末からPCのローカルプロキシを使いたい方向けです。PCのLAN内IPアドレス、HTTP待ち受けポート、ファイアウォールを確認してから、端末のWi-Fiプロキシ設定に入力します。接続できない場合は、問題が起きている箇所ごとに確認しましょう。
共有するポートを確認する
「LANからの接続を許可」すると、v2rayNのローカルプロキシが接続を受け付ける範囲が変わります。ほかの端末からPCのプロキシポートに接続できるようになりますが、その後のリクエストは引き続きPC上のクライアントとコアが処理します。サブスクリプションやノード設定がスマホやテレビにコピーされるわけではなく、端末のネットワーク設定が自動で変わることもありません。PCの電源を入れ、LANに接続した状態で、v2rayNと選択中の接続を動作させておく必要があります。
通信は端末からPCへ送られ、PC上のプロキシが処理します。そのため端末に入力するのは、現在のLAN内でPCに割り当てられているIPv4アドレスです。ルーターの管理用アドレスやノードサーバーのアドレスではありません。PCで「システムプロキシを自動設定」を有効にするだけでは共有できません。この設定は主にPC上でシステムプロキシを使うアプリに適用されるため、ほかの端末にはプロキシのホスト名とポートを個別に入力します。
一般的な設定では、SOCKSとHTTPのポートがそれぞれ用意されています。Wi-Fiの設定画面に「HTTPプロキシ」や「プロキシホスト名」しかない場合は、v2rayNに表示されているHTTPポートを使ってください。ポート番号が近いからといって、入れ替えてはいけません。SOCKS5を明示的に選べるアプリでは、SOCKSのアドレスと対応するポートを入力します。以下の番号は入力方法を示す例です。実際の値は、PCの設定と実行ログで確認してください。
v2rayNで待ち受けを有効にし、PCのアドレスを確認する
まずPCで利用可能な接続を選び、v2rayNのローカルプロキシ経由で目的のサービスにアクセスできることを確認します。次に「設定」→「パラメータ設定」を開き、「LANからの接続を許可」または「LANからの接続を受け付ける」といった項目を有効にして保存します。バージョンによって項目の分類や表記が異なる場合があるため、実際の画面を確認してください。設定後もほかの端末から接続できない場合は、クライアントの案内に従ってコアを再起動し、ログに記録されたローカルの待ち受けアドレスとポートを確認します。
待ち受けアドレスでは、127.0.0.1と0.0.0.0の違いに注意してください。前者はPC自身からの接続のみを受け付けます。後者は利用可能なネットワークインターフェースで待ち受けますが、システムのファイアウォールによる制限は受けます。PCに割り当てられた特定のLAN内アドレスで待ち受けることもできますが、ネットワークを変更したりアドレスを再取得したりした場合は、設定を確認し直してください。プロキシポートをルーターのグローバル向けポート転送に設定しないでください。この記事では、信頼できる同一LAN内での接続のみを扱います。
PC上のv2rayN
- 操作手順
- 「設定」→「パラメータ設定」
- LAN接続
- 有効
- 待ち受けアドレス
- 127.0.0.1のみに限定されていないことを確認
- HTTPポート
- PCに表示された値を記録
保存後、実行ログでプロキシポートが正常に待ち受けていることを確認します。
ほかの端末のHTTPプロキシ設定
- プロキシ方式
- 手動
- サーバー
- 192.168.1.20(例)
- ポート
- 10809(例)
- ネットワーク条件
- PCに接続できるLAN
PCの実際のIPv4アドレスとHTTPポートを入力します。サブスクリプションURLは入力しません。
Windowsではコマンドプロンプトでipconfigを実行し、現在使用中のWi-Fiまたはイーサネットアダプターに表示される「IPv4アドレス」を確認します。macOSでは「システム設定」→「ネットワーク」を開き、接続中のネットワークの詳細でIPアドレスを確認できます。仮想ネットワークアダプターや切断中のアダプター、別のネットワークが表示される場合は、スマホやテレビと通信できるものを選んでください。たとえば端末のアドレスが192.168.1.36なら、PCのアドレスが例の192.168.1.20の場合、一般的な家庭内サブネットでは同じネットワーク上にある可能性があります。
確認のポイント:待ち受けログを確認してから端末に入力
v2rayNのログでプロキシの待ち受け先が127.0.0.1のみになっている場合は、まずPC側の設定を修正してください。この状態でスマホのIPアドレスやブラウザー設定を何度変更しても、PCはLANからの接続を受け付けません。
共有範囲を絞ってファイアウォールを許可する
プロキシがLAN内アドレスで待ち受けていても、Windowsファイアウォールがほかの端末からの接続を遮断していることがあります。まず現在のネットワークプロファイルが「プライベート」になっていることを確認し、初回起動時にv2rayNまたはそのコアへのアクセスを許可するか尋ねられたかを確認します。受信規則を手動で作成する場合は、TCPを選び、共有に使うHTTPポートを指定します。「プライベート」プロファイルだけで有効にし、規則のリモートアドレス範囲を家庭内ネットワークに限定してください。例は192.168.1.0/24です。SOCKSポートも使う場合は、必要に応じてそのポートも個別に確認します。
ネットワーク名が同じでも、端末同士が通信できるとは限りません。ゲストWi-Fi、ルーターのクライアント分離、異なるVLANでは、スマホからPCに接続できないことがあります。スマホでモバイルデータ通信を有効にしている場合、想定したWi-Fi経由でプロキシにアクセスできないこともあります。切り分けの際は、まず2台を相互通信可能な同じルーターのネットワークに接続し、端末側のほかのプロキシ設定を一時的に無効にします。また、再接続後にPCのIPアドレスが変わっていないか記録してください。
- 信頼できるLAN内の端末だけがプロキシポートにアクセスできるようにしてください。ルーターでこのポートをインターネット向けに転送しないでください。
- ファイアウォール全体を無効にするのではなく、受信規則のネットワークプロファイルとリモートアドレスを制限してください。
- 共有ネットワークから離れるときや共有が不要になったときは、「LANからの接続を許可」を無効にし、一時的に作成した規則も確認してください。
確認のポイント:PCでは使えるのに端末がタイムアウトする場合は、受信経路を確認
PCのローカルプロキシは正常なのに、スマホからプロキシホストへ接続するとタイムアウトする場合は、待ち受けアドレス、ファイアウォール規則、ルーターの端末間通信制限を優先して確認してください。PCのポートにそもそも接続できない問題は、リモートノードを変更しても解決しません。
スマホとテレビの設定方法
Androidスマホでは、接続中のWi-Fiネットワークの詳細画面または編集画面を開き、「プロキシ」で「手動」を選択します。「プロキシホスト名」にPCのLAN内IPv4アドレスを、「プロキシポート」にv2rayNの実際のHTTPポートを入力して保存します。端末によってメニューの場所は異なりますが、現在接続しているWi-Fiネットワークを変更してください。別のネットワークに切り替えた場合は、同じ設定が引き継がれているか確認します。
テレビのネットワーク設定にHTTPプロキシの入力欄がある場合は、同じようにPCのIPアドレスとHTTPポートを入力できます。テレビのアプリによってはWi-Fiのシステムプロキシを使わなかったり、一部の通信だけをプロキシ経由にしたりします。設定を保存できても、すべてのアプリがそのポートを使うとは限りません。まずテレビに搭載されたブラウザー機能や、システムプロキシに対応していることが明確なアプリでテストし、特定のアプリの問題かどうかを確認してください。テレビにプロキシ設定項目がない場合、v2rayNの共有を有効にするだけでは自動接続できません。
- PCの現在のIPv4アドレスとHTTPポートを記録し、v2rayNを起動したままにします。
- スマホまたはテレビで、現在接続中のWi-Fiネットワークの設定を開き、HTTPプロキシを手動にします。
- PCのIPアドレスとHTTPポートを入力して保存し、正常にアクセスできるWebページを開いてテストします。
- テスト後、端末から直接接続するには、そのWi-Fiのプロキシ設定を「なし」に戻します。
PCを常時起動せずにAndroid端末側で接続を管理する場合は、v2rayNGまたはv2flyNGを別途利用し、対応する方法で端末に接続設定を取り込みます。これは端末でクライアントを単独動作させる方法であり、この記事で説明しているLANプロキシ共有とは異なります。通信経路や問題の発生箇所も異なるため、まずどちらの方法を利用しているか確認してください。
接続できないときは症状から原因を切り分ける
まずPC単体でテストし、次に端末からPCのポートへ接続できるか確認し、最後に個別のアプリをテストします。PCから現在のプロキシ経由でアクセスできない場合は、v2rayNで選択した接続、コアの状態、ログを確認してください。スマホの設定が正しくても、正常に動作していないPCへリクエストを送るだけです。PCでは正常なのにスマホに「プロキシサーバーを利用できません」と表示される場合は、LANの待ち受け、ファイアウォール、IPアドレスを確認し直します。
スマホに「プロキシサーバーに接続できません」と表示される
PCのIPv4アドレスを確認し直し、スマホに入力したHTTPポートが「設定」→「パラメータ設定」に表示されている値と一致するか確認します。さらに、ログの待ち受け先が127.0.0.1のみになっていないか、Windowsのプライベートネットワーク用の受信規則があるかを確認してください。
スマホがWi-Fiに接続した後、一部のページしか開けない
まずブラウザーでテストし、問題のあるアプリがシステムのHTTPプロキシを使うか確認します。PCでも同じ接続先にアクセスできない場合は、v2rayNで現在の接続とコアのログを確認してください。スマホのWi-Fi設定だけを変更し続けないようにしましょう。
テレビでプロキシを保存しても変化がない
プロキシ設定が現在接続中のWi-Fiネットワークに適用されていることを確認し、システムプロキシに対応した機能でテストしてください。一部のアプリだけ変化がない場合は、そのアプリがシステムプロキシを無視していないか確認します。それだけでPCのポートが動作していないとは判断できません。
昨日は使えたのに、今日はどの端末も接続できない
まず、今日のPCのIPv4アドレスと端末に保存されているアドレスを比べてください。PCのネットワークを切り替えた場合やLAN内アドレスを再取得した場合、プライベートネットワークからパブリックネットワークに切り替わった場合は、アドレスとファイアウォールのネットワークプロファイルを確認し直します。
プロキシホストに127.0.0.1を指定できますか?
できません。スマホで127.0.0.1を指定するとスマホ自身を指し、テレビではテレビ自身を指します。ほかの端末には、v2rayNを実行しているPCのうち、同じLAN内から到達できるアドレスを入力してください。
問題を報告するときは、「PCでプロキシを使えるか」「端末からPCのポートに接続できるか」「どのアプリだけに問題があるか」を分けて説明すると、「プロキシが使えない」という曖昧な報告より原因を特定しやすくなります。断続的に切断される場合は、PCがスリープしていないか、Wi-Fiが切り替わっていないか、プロキシポートをほかのプログラムが使用していないかも確認してください。共有にはPCが継続して動作している必要があります。PCが停止したら、端末の手動プロキシ設定を「なし」に戻し、使えないアドレスへの通信が続かないようにしてください。